本日は、杉本会員に卓話を頂きました。
皆さん、天孫降臨っていうと、何のこっちゃ?!と思われるかもしれませんが、「天孫」というのは、天にいらっしゃる神様の子孫のことで、「降臨」は天から降りてくることです。日本の皇室が、神の末裔だということを表す言葉が、天孫降臨です。私は、ゴールデンウィークに入ったときに、高千穂地方に行ってきました。天の岩屋戸とか、天宇受売命が戻っていく像(現存の像は着衣ですが、ストリップの原型?)とかが、天岩戸神社の中に飾られているんですね。天皇家から拝命したいろいろなものがあるのですが、近しい関係にあることがわかります。まつられているのが天照大神で、秋篠宮家の子どもたちの写真なども飾ってありました。古事記の中に天照大神がこもったとされる岩戸が出てきますが、天岩戸は天上の高天原にあるはずなのに、その岩戸もあるんです。
そこで、いろいろ調べてみました。
天孫降臨の場所ですが、高千穂町と高千穂の峰という2つの候補があり、100kmぐらい離れています。古事記では、降りてきたところに山があるということですので、高千穂町そのものが、たくさんの説話があるところで、つながりが深い地域だと思いました。次に、天孫という概念ですが、神様の来歴があり、その子孫が天皇の先祖であるということで、それを示すために苦労したんです。天武天皇のころになると、いわゆる王権というのが確実になってきまして、王権が集中してきました。その王権が天から授かったものであるということを証明するような歴史的な裏付けを作る必要が生じてきたのです。そういうものが残っている国はたくさんあって、この間のイギリスの戴冠式では700年余りの歴史的なものでした。日本は確定しないものが2000年ぐらい、その後の天武天皇の時代からは英王室の倍の1400年ぐらいのものがあります。
~~喜友名卓話依頼にご対応いただき、関連した場所や家系図、地図、物語など、独自に資料を作成してお話しくださいました。